美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。
手術治療
もっとも古典的
ぎゃくに言うと実績のある
スタンダードな治療は皮弁法です。
これは大学やクリニックなど、現在もっとも広く
行われている治療です。
わきのしわの線に沿って
1か所ないし2か所の切開をします。
切開した出入り口から、医療用ハサミを中にくぐらせて
汗腺という汗の工場を切除・取り出します。
工場を破壊してしまう行為ですから
当然、生産物はできませんので、劇的に改善します。
ただ、ひとつ
重要な点がありまして
切除可能なのはアポクリン汗腺のみです。
エクリン汗腺はとれません。
なぜか?
以前エクリン汗腺は皮膚に直通の急行
アポクリン汗腺は各駅停車、鈍行
みたいな説明をいたしました。
どこに駅が存在するか・・
それが手術の重要なポイントです。
エクリン汗腺は地上から地下(皮内)すごく浅いところにあります。
一方、アポクリン汗腺は
日本一の深さを誇る地下鉄大江戸線のように
地中深く・・・皮下、脂肪層に達するレベルの深さに存在します。
手術用のハサミはしわの切開から
モグラのように地中に入り込み、探検を始めます・・・
はさみモグラは地中(脂肪層)から地表(皮膚)を目指すように
汗腺を捕食、切除します
アポクリン汗腺を食べるのは容易です。
しかし
地表スレスレにあるエクリン汗腺を食べるには
一旦地中(脂肪層)に潜ってからアポクリンを食べつくし、
どんどん食べて食べてようやく
地表というところでエクリン汗腺は出てきます。
大食い選手権に参加・体験するまでもなく、
あまりに大量なものは好きなものでも、限界がありますよね?
作業自体、大変そう、お大事に・・・
というイメージはつかめると思うのですが
そうじゃないんです。
はさみモグラが満腹になり、ひょっこり地上に顔を出しても
構わないんですが、
問題なのは、地面にぽっこり穴をあけられてしまう
地表・皮膚の権利所有者です。
エクリン汗腺を食べる、切除する行為は皮膚表面に
大きなダメージです。
皮膚そのものを取ってしまう行為に近いです。
つまり、エクリン汗腺を無理に切除しようとすると
皮膚に大ダメージが加わり、
色素沈着の騒ぎでどころではなく
ケロイドや大きな傷跡になってしまいます。
汗は全くでないけど、
見た目はケロイド、大きな傷跡・・・
それはちょっとイヤですね。
なので実際においては
エクリン汗腺は生き残りますので
皮弁法という手術は臭い(アポクリン由来)を
大幅に無くす
汗は少し減る(エクリン汗腺は大部分生存してます)
手術と言えます。
これが手術の限界です。
モグラの出入りする切開線も目立ちませんが、あとが残ります。
以上のような?
効果、限界、デメリットなどある治療です。
別の手術法はまた次回に