美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。

粉瘤4

風船

が本体ですから

袋ごと摘出手術してしまえば

一件落着、めでたしめでたし

となるのですが・・・

病院にやってこられる時に

ほとんどの方が化膿して、腫れた状態で見えます。

 

一度炎症、化膿した粉瘤は

通常炎症がおさまるまで、手術は待機します。

 

炎症を起こしている時は

まず中の膿を

中身を外に出すだけの処置

切開、排膿・・・せっかいはいのう・・・ということだけ

をします。

諸悪の根源である、ボス、袋は取りません。

 

思い切って

病院にきて

手術を受ける覚悟もできてるのに

なんですぐ手術して取ってくれないんだ!!

というお気持ち

お察しします。

皆さんどうせなら、

切開排膿でなく、ふくろごと取っちゃって

とおっしゃいます。

 

ですが

 

このできものは風船のように、伸び縮みし

今は・・・化膿して腫れあがっています。

炎症を起こしていない平穏無事な時には

米粒のように

小さく、おさまって隠れています。

膨らんだ状態で摘出すると、野球ボールの

直径くらいの傷あとが残ります。

一旦中身を出して

小さくなるのを、おさまるのを待てば

米粒の傷あとで済みます。

 

実際には 

炎症中は傷跡が大きくなってしまうことのほかに

再発率が、上がってしまう事が

手術を延期する大きな理由でもあります。

 

化膿中は中身の膿の繁殖

勢力拡大の激しさ、速度は半端ではありませんので

袋がびよーんと

伸びて、膨らむスピードが追いつかず

袋は破裂してしまいます。

膿と、袋の破片とがごちゃごちゃになったりしています。

手術をして、

ちょっとでも

ふくろの成分が傷口に残存すると

・・・再発・・・・

というしくみなので

 

こちらとしても

すぐに取って差し上げたいのは

やまやまなのですが、

お待ちいただくわけであります。