美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。

「しわ」「たるみ」

夏休みも終わり街に人々がもどってきました。毎日多くの患者様と接しておりますと、「しわ」、「たるみ」の御相談をとても多くお聞きします。
耳の前あたりを引っぱったり、首すじを引っぱって「このぐらいにならないかしら?でも手術はねぇ」切実な目線でお尋ねをいただき「任せてください」と胸をたたきたいところですが残念ながら、とてもたるんでしまった場合は整形外科手術が最も効果的なのは確かです。
では、手術する程ではない「たるみ」をどうするか?今回は「たるみ」についてお話します。
まず、「たるみ」の原因ですが、表情筋が動くと表面の皮膚も動くわけで、当然、表情筋と皮膚とがつながっていないといけない。つないでいるのは線維組織なのですが、これが細くなり、伸びてしまうと皮膚が下がって「たるみ」を作ってしまう。この線維組織にもう一度、張りを持たせれば改善が見込めるはずです。
最初はレーザーでなんとかならないか?と考えましたが、レーザーの到達できる深さでは、ターゲットの線維組織まで充分には届かない、そこで近年、ラジオ波(高周波)を用いた治療が行なわれるようになりました。これは皮膚の厚みを越えて、皮下組織まで到達できるものです。皮下組織に熱作用を与えて縮めにいくわけです。
例えば、フライパンでステーキを焼くと縮むのと同じですが、これでは顔に火傷が出来てしまう。表面に火傷を作らず深いところだけ熱処理したい、例えれば電子レンジでしょうか。こうして作られた治療機のひとつにサーマクールという機械があります。果たして、本当に効果はあるのでしょうか?
まず、私を含め、クリニックの数名で自分達の顔に照射してみました。全員、顔全体に400ショット照射、所要時間約30〜40分、痛みというより熱い感じです。初期型のサーマクールは、熱々と強い痛みに堪え忍び(そのくらい強力な)100ショット程を照射していましたが、開発メーカーのその後の研究開発で、強い痛みに堪えずともより多くのショットを重ねることの方が良い結果が出るという臨床結果が発表され、当院では顔全体で400ショットをスタンダートにしました。新型のサーマクールNXTは照射時間も改良されスピーディーになっています。
さて、効果は?照射前、後で写真を撮り、比較してみますと、ある人は照射直後よりはっきりリフト効果が現れていましたが、私はどこが変わったのか???やっぱり手術しなきゃダメか?がっかりでした。その時は購入を止めようと思いました。ところが、サーマクールNXTの購入を見合わせ悶々として1ケ月程経過した頃でした。洗顔後、何もしなかったようなツッパリ感がでてきました。その頃から、周囲の人たちから「顔何かやった?」「やせた?」「なんか若返ったみたいだけど?」など言われ始めました。確かに照射前の写真と比べて輪郭がシャープになったようです。もちろん、サーマクールNXTを購入、治療を開始しました。実は、もうひとつサーマクールNXTの購入に踏み切ったおおきな理由があります。そのおおきな理由とは・・(次回へ)