美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。
毛あなのつまりに関して、
洗顔では落ちなそうな雰囲気を醸し出してみた
ように思っているんですが、どうでしょうか。
最近の研究から、いくつか判明しています。
この毛あなが詰まるという現象、
よごれ、お化粧の要因もゼロではないと思いますが、
一番の要因は角質と考えれています。
毛あなのイメージ
ワインのボトルに、花を一本入れてみる。
ボトルが毛あなで、花が毛です。
皮脂腺は毛あなの中に入っています。
中で作られて、花の茎を伝って、外にあふれ出る
ようなイメージで良いです。
詰まるのはビンの出口にゴミが詰まるのではありません。
ワインボトル自体のビンの厚みが増える。
外に大きくなるのではなく、内側に向かってビンが厚くなります。
そうすると下のほうはまだ中身に余裕があっても、
出入り口周囲はビンは絞られて細くなっていますから、
どんどん狭くなりますよね、
そのうち茎
にぴったり張りつくぐらいまで厚くなると
中身は外に出れません。
これが、イメージです。
正体は角質層の増殖です。
角質は皮膚表面で新陳代謝していますが、実は
毛あなのトンネルの壁は出入り口付近は
表面が角質細胞でできています。
角質が厚みを増すようになると、
トンネル出口はせまくなり、
内部の皮脂は渋滞を起こして、
トンネルから出られず、毛あな自体を
押し広げて、白ニキビが完成します。
洗顔により表面の汚れ、あかすりでもそうですが
表面は角質を薄くできても、
毛あなのトンネルの内側の壁まで、角質を
薄くするのは洗顔では困難です。
むしろ皮脂がなくなったことで、
皮脂膜を皮膚表面に作ってバリア機能を強固にするのが皮脂腺
の仕事ですから、皮脂が足りないと思って
がんばって必死に皮脂をフル回転で製造します。
しかし、出口は渋滞、しかし皮脂が足りない。
各地の工場でも同じような現象が勃発し、
緑の大地(皮膚)は
大干ばつ(皮脂がない=ドライスキン)に見舞われ
原生林の減少(肌荒れ)が進行し、
さらに砂漠化(白にきび)がどんどん進行し、
豊かな大地(正常皮膚)は縮小していきます。
ちょっと例えが大げさですね。
角質を薄くすることができれば、
地球温暖化?を阻止できます。
それには従来はケミカルピーリングが主流でしたが、
現在では保険適応のピール外用剤があり、
欧米などでは、第1選択薬として
広く普及し、実績があります。
ようやく日本にも入ってきて、
その効果で多くの方が改善しています。
毛あなのつまりは、これでやっつけましょう。
次回は皮脂の増加について書いてみます。