美容を専門とし皮膚科・形成外科医として長年の経験を積んできました。長年培ってきた「経験」と「熟練の技術」そして、なによりも貴方を思う「こころ」が最新鋭の機械性能を最大限活かせるのです。

あしの裏のいぼ

これも老若男女問わず、

できる、よく皆さん気にして

病院に見える病気の一つです。

 

原因はHPV(ヒト乳頭腫ウィルス)というものです。

ウィルスのタイプにより、少し見た目が異なり

尋常性疣贅、扁平疣贅などあります。

 

足の裏というのは、意外と神経が鋭敏です。

すごく小さいものでも裸足でふんづけるとかなり痛いですよね。

そのため、いぼが足にできて少し育ってくると

何か靴との間に挟まっている様な痛みが出てきます。

 

正常に新陳代謝を繰り返している皮膚では

そのバリア機能により,ウィルスという

超ミクロ世界のものでも、簡単には体内に侵入を許しません。

 

乾燥、魚の目、魚の目を削りすぎた傷

そういった場所(バリア機能低下)からうまいこと

ウィルスはとっかかりをみつけ、

繁殖をはじめます。

 

シミを含めた自然に発生する良性腫瘍

と異なり、こちらはウイルスが原因です。

 

 

ある平穏な集落がありました。

そこでは、村人は協力し合い自給自足を営んでいます。

若い青年達は村を外敵から守るため、

村全体を囲みつくす城壁をつくり、その整備に専念し

そして万一侵入された時のために、

毎日戦闘の訓練を欠かさない兵隊もいます。

 

あるとき城壁の一部に錆びが見つかりました。

しかし、外側のさびだけで村側の壁には、

何の変化も見られないため監視役も気づきません。

そのさびは監視員の気付かない内にどんどん広がっていきます。

そのさびの広がる速さは尋常ではありませんが、

外側だけで起こっているので、

中の住人達は何も気づかず平穏な日々を過ごしています。

ある日、城壁の一部が突然崩壊、そのさびの正体は

ビールスという怪物でした。村の中に次々と侵入しますが、

屈強な兵士によりすぐさま鎮圧され、その後すぐに

城壁も修復され、また平和な日々が続きましたとさ。。。

 

HPVは皮膚の中のごく表層にある表皮という

部分で繁殖します。

韓国式あかすりなどで、大量に角質をはがされても

血は一滴も出ませんよね。

表皮に血液の循環はありません。

そのため、ウィルスが繁殖しても、

血管のなかで巡回している白血球やリンパなどの

免疫は現場に近づくことさえできないのです。

そのため、いぼはなかなか治りません。

しかし、時に誤って血液の循環のある真皮層に

ウィルスが侵入することがあり、

その時には、免疫がウィルスを発見し

即座に排除、あとかたもなくきれいに治癒されます。

 

いぼは意外と自然治癒が多いことは知られていません。

あるデータでは2年以内の自然治癒率は60%

というデータもあります。

ちいさなお子さんなどでは、痛みなどがなければ

飲み薬だけですぐに治る場合も多くあります。

液体窒素や、レーザーでやっつけてもいですが

痛みを伴いますし、

魚の目やタコなどとの鑑別が難しい場合もあります。